うつ病だと診断されたけれど実はPMDD(月経前不快気分障害)だった、という話

健康・美容
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2014年の暮れに体調を崩しました。正確には「体」ではなく「心」のほうです。

仕事に出かけるときは元気、仕事中も元気なのですが、帰りの電車に乗る決心がつかず、何本か電車を見送りました。
夕方になるとよくわからない焦燥心と原因のわからない不安。
そのうち、夕飯を作ることができなくなりました。

■周囲のすすめで心療内科へ
心療内科を受診したところ「ああ、うつ病ですね」と。
うつ病って仕事をすることができなくなる病気なのでは?と思ったのですが、私の場合は、仕事は好きだけど家のことはあまり好きではないので、家事育児のほうに出たのでしょう、ということでした。
「たまにはちょっと家事も手抜きして、しばらくゆっくりしましょう」と言われ、頓服として抗不安薬をもらいました。

家事を休むと少し楽にはなりますが、家事を休んでいる=母親として失格だ、無価値だ、という罪悪感に苛まれて全然ダメ。
「これまで頑張ってきたんだから少しくらい休んだっていいんだよ」という周囲の声も、ただのなぐさめにしか聞こえません。

うつ病経験のある知人から「でも、うつ病っぽくないんだよね、なんか」といわれ、セカンドオピニオンに病院を3軒まわりました。それでもやっぱり「うつ病」との診断。
今度は「私、うつ病になっちゃったんだ・・・」という罪悪感に苛まれ、その上、あまりよくなっている自覚もなく、通院の時間やお金ばかりがかかり、「本来なら仕事や家事育児に使えた貴重な時間が病院でつぶされて、家庭の大事なお金までかけたのに治らないなんて自分はどれだけクズなんだろうか」と、ますます人間失格のような気持ちへ落ちていきました。大げさではなく「地球上の貴重な酸素を私みたいな人間が吸って減らしてしまって申し訳ない」とすら思ったほど・・・(今だから笑えますがそのときは本気で思っていました)。

■うつ病じゃなくてPMDDなのでは!?
そんなある日。
「うつ病と誤診されて見逃されるPMDD(月経前不快気分障害)」について、ドクターが書いた記事をネットで読みました。
PMS(月経前症候群)の認知度はだいぶ高いと思いますが、PMDDはまだあまり知られていないのではないでしょうか。
私も、その記事を読んで、初めて知りました。
PMDDとはPMSに比べて、抑うつ感、不安感、緊張感、情緒不安定性、イライラ、気力や集中力の低下などといった精神症状が特に重く出るもので、月経前2週間位の時期に始まり、月経が始まると落ち着く、ということでした。
PMDDのチェックリストで自己チェックしてみたところ、かなり当てはまり、自分はうつ病じゃなくてPMDDに違いないと思いました。月経周期や基礎体温をつけたことは一度もなく自分の月経周期が何日かも知らないので、ホルモンサイクルによって症状が変わっているかは正直わかりませんでした。でも、良いときとひどい時があることはなんとなく感じていたので、もしかしてと思い、婦人科を受診しました。

■結局どっちかハッキリしない
結局のところ、婦人科では「PMDDかもしれないけど、でも、婦人科ではうつ病を否定することはできない。婦人科的にはPMDDですね、ということになるけど、心療内科的にはうつ病の診断になるのでしょう」という曖昧な診断。
結局どっちなんだ・・・
つまりは、心療内科のドクターと婦人科のドクターが連携して一緒に診てくれるわけではないので、答えは出せないということのようでした。
でも、うつ病なのかPMDDなのかハッキリしたい!と思った私は、PMDDであればピルで症状が改善されるはずだからと婦人科のドクターにお願いしてピルを処方してもらいました。

■いざ、ピルでの治療へ!しかし新しい問題が・・・・・・
最初に処方されたのは「ファボワール」という1相性のピル。錠剤のすべてが同じホルモン量になっているものです。1つのシートの中に錠剤が28錠入っています。これを1日1錠ずつ飲みます。1相性のものは、同じホルモン量の薬が21日分、7日分は休薬期間としてプラセボ錠が入っています。
これを飲み始めて劇的に症状が改善されました。
やっぱりうつ病じゃなくてPMDDだったんだ!とわりと気分良く過ごしていたのもつかの間、休薬期間になって2日目から、頭痛薬が効かないくらいの激しい頭痛で寝込むことになりました。
病院では「だんだん慣れます」といわれ、頑張って3シート飲みましたが、いずれもやはり休薬期間の頭痛がひどく(しかもどんどんひどくなる・・・)、断念。
結局「アンジュ」という3相性のピルに変えてもらいました。3相性は、ホルモンの量が3種類あり、自然のサイクルに近い形で変化するタイプのピル。こちらは、頭痛はなんとか我慢できるレベルになりましたが、自然のサイクルに近い形でホルモン量が変化するので、どうしても多少、軽めのPMDD的症状が出てしまいます。
でもなんとか許せるレベル・・・・・・ということで、現在も「アンジュ」にお世話になっているのですが、最近、効果が薄れてきたような気もして、薬を変えてみようかなと考えているところです。
どんな薬でもそうですが、ピルにも副作用があり、長く飲み続けるものではないと思ってはいるのですが、今のところは他に改善方法がなく、ピルにお世話になっているという状況です。

■PMDDチェックリスト
ヘルスケア大学の「「PMDD」(月経前不快気分障害)って、何?」という記事にPMDDチェックリストが載っています。下記、引用させていただきました。
「次の項目に2つ以上あてはまる場合はPMDDであることが疑われ、その数が多いほど症状の程度が重症であると言える」とのことです。
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1.激しいうつ状態、自己否定感、絶望感がある
2.気力がなくなる
3.イライラする
4.激しい不安感を自覚する
5.著しい緊張感があると自覚する
6.日常生活に支障をきたすほどの情緒不安定
7.ひどく悲しくなる・号泣する
8.怒りっぽくなる・攻撃的になる
9.ものごとに興味がなくなる
10.引きこもりがちになる
11.著しく疲れやすくなる・だるくなる
12.判断力・集中力が低下する
13.異常に眠くなる
14.眠れない
15.性欲を抑制できない、もしくは性欲が減退する
16.食欲を抑えられない
17.自分をコントロールできない
18.下腹部が痛い・重い・張る
19.乳房が張る・痛い
20.頭が痛い・重い
21.手足がむくむ
22.便秘になる
23.何かに圧倒される感じがする
24.人の言葉などにひどく傷つきやすくなる
25.希死念慮(死にたいと思う)に襲われる、または自殺衝動に襲われる
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引用元:
ヘルスケア大学「「PMDD」(月経前不快気分障害)って、何?」
監修ドクター クリニック・ハイジーア 院長 秦俊昭先生
http://www.skincare-univ.com/article/006559/